医学部受験バイブル(医学部予備校エースアカデミー)

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【医学部受験】偏差値と模擬試験の判定を正しく理解して活用しよう

今日は医学部受験における偏差値と模擬試験の判定についてお話をさせていただきます。

多くの方が模擬試験を受けた後は模試の成績の偏差値や、模擬試験の各大学の判定(A判定やE判定といった)を意識されるかと思います。

そのため、その偏差値や模試の判定について正しく理解しておくことは大切なことだと思っています。

 

偏差値は数値ではなく人数で捉えるのがオススメ!

まず偏差値についてです。
偏差値50だったりとか偏差値70だったりしますが、偏差値を正しく理解するためのコツは、「数値ではなく人数で把握すること」です。
もっといえば、「順位」で大まかに捉えるようにするのが自分の成績を理解するのに最も役立つのではないかなと考えています。


具体的に言いますとまず偏差値50というのは、(模試の受験生の成績が正規分布をした時の話ですが)ちょうど真ん中なので上から50%の位置になります。


例えばその模擬試験を10万人が受験したとしましょう。
すると偏差値50というのは5万人のところということになります。

半分のところですから、これはなんとなくわかりやすいと思います。


次に偏差値60というのは上から数えて16%のところの順位を示しています。
なので10万人が受験していると16000番の人が偏差値60ということになります。


それから偏差値65は上から数えて6.7%。約7%のところになります。


さらに偏差値70になると上位から2.3%になります。

10万人のうちだとたった2300番ということになりますね。


それから偏差値75になると上位0.6%なので上から数えて600番ということです。10万人のうちの600番なので非常に優秀なことがわかりますね。

このように人数や順番で捉えておくと、偏差値のイメージをつかみやすいと思います。

「偏差値を10上げる」を正しく理解しよう!

例えば「偏差値を10上げる方法」という本があったりとか「偏差値はいくつ上がったの」って親御さんに聞かれたりすることはよくありますね。
ただ、偏差値を10あげるといっても、50から60にあげるのと、60から70に上げるのではだいぶ意味合いが変わってきます。


さっきの人数で考えてみるとわかりやすいと思います。

偏差値が50から60にあげるということは、人数で考えると真ん中の5万人のところから上位1万6000人まであげるということです。もちろん大変ですが、まだ上に1万6000人います。


一方、偏差値60から70にあげるということは、人数でいうと上位1万6000人から2300人のところまであげなければいけません。
偏差値60あるので当然周りのライバルたちもすでに優秀なわけです。偏差値70にあげるためには、そこからさらに1/3に入るまで追い抜かないといけないことになりますから、かなりの努力、すなわち勉強量が必要になります。


同じ「偏差値を10あげる」でも偏差値50から60にあげるのと、60から70にあげるのでは必要な勉強時間は大きく異なります。


このように、偏差値を数値としていくつ上がった下がったと捉えるよりも、人数で
把握するとわかりやすいかと思っていますので参考にしてみてください。

模擬試験の判定を正しく理解しよう!

次に模擬試験の判定についてお話しさせていただきます。


大手の予備校さん(河合塾さんや駿台さん)ではA判定からE判定までの判定が設定されています。


例えば河合塾さん模擬試験の判定の出し方は2.5刻みでボーダー偏差値というのを各大学ごとに設定しています。
例えば慶応大学の医学部だったら偏差値ボーダー72.5、千葉大学医学部は偏差値70.0という形です。

判定の出し方は非常にシンプルで、受験生がその大学のボーダー偏差値を上回っていればC判定になります。ボーダーを2.5以上上回るとB判定、ボーダーを5以上上回るとA判定になります。

整理するとこのようなイメージです。

*大学のボーダー偏差値65の場合

(受験生の偏差値)

70〜:A判定

67.5〜70:B判定

65〜67.5:C判定

62.5〜65:D判定

〜62.5:E判定


このように、ある程度、機械的に判定は設定されているということです。

偏差値や模試の判定を絶対視するのはよくない

そのため、注意点として例えば偏差値72.5医学部では、その模試でたとえ全教科で満点をとってもA判定が出ないこともあります。
A判定をとるためには受験生の偏差値が77.5以上ないといけませんが、たとえば河合塾さんのマーク式の模擬試験では全教科で満点をとっても偏差値77.5に達しないことがよくあります。


また、医学部受験生は大きく理科選択と物理選択にわかれますが、模擬試験によって物理の方が偏差値が出やすいとき、あるいは生物の方が偏差値が出やすいときがあります。


どういうことかといいますと、問題が難しく平均点が低いときほど、高得点をとったときに偏差値が出やすくなります。

河合塾さんの記述模試ではよくあることですが、生物で高得点をとると偏差値が80以上でることがあります。一方で物理では例え満点をとっても偏差値70前半までしかいかないことがあります。


そのため物理選択なのか生物選択によっても偏差値が変わってくる場合があるということです。

このように偏差値はあまりあてにならないときがありますが、判定は機械的に行われているため、模試の判定を絶対視して判断するということはやめたほうがいいということになります。

まとめ

まとめとして整理しておきます。

・偏差値は、数値だけでなく人数で捉えるようにするとわかりやすい

・大学の判定の出し方は機械的に算出されている

・偏差値や判定を絶対視して一喜一憂するのはよくない

 

ということになります。

ただ、偏差値は自分がどの受験層のレベルにいるのかを大まかに把握する指標にはなるため、受験校を選ぶ際の参考にはなります。

偏差値や模試の判定について正しく理解して活用してみてください。

ありがとうございました。


【医学部受験】偏差値と模試の判定を正しく理解する

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